「あの時代はなぜ、かくも色鮮やかに
輝いているのだろう」
「Love Letter」は昔見たけれど「ラストレター」は未見なので、単独の中国作品として純粋に物語に浸れました。
格差や暴力などのシリアスな部分も見え隠れしていたりもしましたが、私には記憶から消えていた10代の淡く切ない思い出が蘇るような優しい作品。
姉に成りすまして書いた手紙。
義母のために代筆した手紙。
小説を一章ずつ書き終える度に送られてきた手紙。
そして、母親からの手紙(遺書)。
「あなたがお父さんだったら」
母親だけでなく娘の希望でもあった手紙。
生きていくための心の鎹(かすがい)のような、そんなどこかに大切にしまってある手紙を読み返してみたくなりました。
ゴールドとジュエル、ボルゾイは大人しくて可愛いですね。
「つらいことがあった時
生きているのが苦しくなった時
きっと私達は、幾度もこの場所を思い出すでしょう
自分の夢や可能性が、まだ無限に思えたこの場所を
お互いが等しく尊く輝いていた、この場所を」