くぅー

アシスタントのくぅーのレビュー・感想・評価

アシスタント(2019年製作の映画)
3.9
“二度と失望させません。”

»映画プロデューサーを目指して大手の映画会社で働き始めた新人女性アシスタントの出勤から退勤までを通して、職場が抱えるハラスメント等々を浮き彫りにする。

はい、これは大きな組織の会社で勤務した頃の、新人の自分をやはり思い出しつつ見ることになりましたね…もう辞めてるので何してたんだろうと思える境地になってるんですが、郷に入ったら郷に従えで郷にしがみついてたあの頃はね、やはりね。

そう、本作の場合は会長の一声で決まる会社らしく、芸能の会社となれば一筋縄ではいかなかったんでしょうね。

で、どうやら秘書課的な部署らしく、新人なので早朝から出社しては雑用等をこなす感じで、面倒くさい案件は先輩から押し付けられ、こじらせて会長の逆鱗に触れての謝罪文なんてのはメンタルに来るよなぁ。

そして、労務の相談窓口に会長のセクハラ疑惑を話すも、辞めたくなければ会長を敵に回すな的指導で…会長もアメとムチで心にもないメッセージを送ったりする。

そんな終盤でのEVでの同僚の言葉と父親への電話にため息…いい大学を出てメジャーな会社に入れたからね、でも、それでいいのか?

うん、いわゆる#MeToo以前の会社だろうけど、最近のニュースを見てるとまだまだこんな会社は残ってそうで…にしても、淡々とたった90分以内の作品でしたが、良くも悪くも余韻は残る。

なお、キャストでは、ジュリア・ガーナー…大変お疲れ様でした。
さらには、マシュー・マクファディンにクリスティン・フロセスらのサポートも良きで…あのパトリック・ウィルソンのカメオ出演にニヤリ。
くぅー

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