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アシスタントのbutasuのレビュー・感想・評価

アシスタント(2019年製作の映画)
1.5
ハーヴェイ・ワインスタインというセクハラ三昧で悪名高いプロデューサーを元に、その部下の一日を描いた映画。まぁこういう映画が必要なのはわかる。セクハラで苦しんでいる女性を描くのは重要な社会貢献だ。それが映画として面白いかは別として。

主人公が感じる性差別やセクハラをうっすらじんわり描いていく手法なのだが、さすがにただそれだけを90分観続けるのは飽きる。「雑用しか任されないでかわいそう!」はその通りなのだが、延々と雑用を観せられるのもしんどい。

あと主人公が凛とした強い女性とかではなく、"ザ・女"なのも観ていて感情移入がしにくかった。一般的な女性の感覚に合わせて女性陣が作っているのだからまぁそうなるのだろうとは思うが。でもちょっと理不尽に怒られたからってすぐに涙を浮かべて仕事中にすぐお母さんに電話しているようじゃ、さすがにどうよ。せめて家に帰ってからかけろよ。

感情的なまま勢いで人事部門に相談しに行くのも良いけど、ただの推測でしか無い証拠の薄い話で説得力が弱いし、そもそも被害者本人に話を聞いてからにすべきだし。「それに会長の部屋で見たことないイヤリングを見つけたんです」って何?ただの不倫かもしれないし、さすがにもうちょっとちゃんと情報を整理して集めてから相談に行くべき。

現状職場に不満だらけなのはわかるが、じゃあもっとちゃんと声を上げるべきだし、それでも無理なら辞めて別を探せば良い。外部に出てしかるべきところで告発すれば良い。あとまぁ単純に映画としてあまりに退屈すぎた。
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