良かった。
映画好きとしては恥ずかしながら、チャップリンの映画をはじめて見た。
老いたコメディアンのカルヴェロと若いバレリーナのテリー、二人のお話。
人気芸人だったカルヴェロはプレッシャーに耐え切れずアル中になり、かつての名声はもうない。
そこに現れた若いバレリーナのテリー。
ふたりが舞台に向き合う姿と互いの関係を描いていく。
チャップリンのたたずまいがまず、良い。
例の山高帽にステッキのコミカルなイメージで見始めたら全然違い、
穏やかでなんとも品が良い。
テリーを演じるクレア・ブルームはこの映画で見いだされたの事だけど
いやー美しかった。
カルヴェロの生き様は
下手なキャリア本を読むよりも
よほど心に沁みる。
チャップリンの矜恃や祈り。
バレエシーンがあったのも個人的に好き。
時代を築いた人や作品には
ちゃんとそれなりの理由があるのだな。