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悪魔がみているのSPNminacoのレビュー・感想・評価

悪魔がみている(2020年製作の映画)
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魔女の棲家みたいなムードはエクソシストとかサスペリア、ぐちょぐちょ系グロはクローネンバーグ風味だけど、終盤でやっとわかる悪魔の正体になるほどね。それ以外の選択肢もあったのに選ばなかった男たちを「善い人間」ではいさせない、女たちは忘れやしない、忘れて前に進むべきじゃない。オカルティックだけど、言わんとすることはとても今らしいホラーだった。監督はロモーラ・ガライかー。
とはいえ、フラッシュバックを並行させたり、おどろおどろしいカットや音を思わせぶりに挟むので、特に前半はわかりにくくまどろっこしい。終盤はそれまでの台詞や象徴の断片を一気にまとめる力技。宗教画に見立てた一場面とか、イメルダ・スタウントンの変貌とか、背景に紛争や移民を織り込んだりとか、寓意は何となく伝わるけど過剰に凝りすぎて消化不良な気が。英国映画でミートパイ出てきたらてっきりアレだと思ったよ。
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