前作の続編のような映画をイメージして見たが、続編ではあるが、私の中では全く違う映画に思えた。
まさか老夫婦の物語とは。
精神科医の山本先生は少し置いておいて。
並外れて聡明で、しっかりした女性が、認知症になる。奥様しかり、「ぼけますからよろしくお願いします」のお母様しかり、うちの母しかり。全くの別人のようになってしまうのはなんなのかと思ってしまう。運命⁉︎
奥様のお友達でものすごく今もしっかりされた方とどこでどうなってこうなってしまうのか。
山本先生も診療所で座っておられる時は大先生という感じがするが、自宅での姿、お墓参りの姿を見ると、ただの老人である。体も若い時のようには動かない。
ご自身のこと以上に奥様のことを考えると引退やむなしである。
患者さんの立場から見ると、お年から言って引退も仕方ないのは理解できても、これから自分は先生なしでどうしたらいいのかと不安に思われる。これはこれで当たり前だ。
ということが淡々とナレーター、音楽なしで描かれるのが観察映画。その分、見てる側も入り込めてしまうし、考えさせられてしまう。