前作「精神」では、知られざる精神病院の世界を主に患者さんを通して見せてくれて、様々なステレオタイプが打ち砕かれた。
山本先生はあまり映らないんだけど、物言わぬ大物とでも言おうか、その存在はスクリーンを通じてひしひしと伝わった。
今作は一転、山本先生にしっかりスポットが当てられていた。
前半部では『スーパーヒーロー』としての山本先生の姿がテンポ良く映し出され、後半では一転して・・・。
スーパーヒーローの等身大の姿、山本先生がスーパーヒーローになったことによって、ある種犠牲になった者の姿、もう一人のスーパーヒーローの姿が。
「共生」をモットーに生きてきた山本先生。
これからもそのモットーを胸に今までとは違うやり方で、覚束ないけれども確かな歩みで一歩、一歩スローに生きていくんだろうなー