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ビバリウムのmのレビュー・感想・評価

ビバリウム(2019年製作の映画)
2.0
メッセージ性とストーリー性が乖離しまくっていて破綻している。どっちつかずな作品。

親しくしていただいているフォロワーさんが「つまらん」と一刀両断していて、逆に興味が湧き鑑賞。U-NEXTポイントを無駄にした気がしている笑

新居を探すトム(ジェシー・アイゼンバーグさん)とジェマ(イモージェン・プーツさん)は、ふと足を踏み入れた不動産屋から、全く同じ家が並ぶ住宅地を紹介される。内見を済ませ、帰路につこうと車を走らせるが、周囲の景色は一向に変わらない。ふたりは住宅地から抜け出せなくなる、そんな不思議な作品。

アメリカ版世にも奇妙な、といったところだろうか。
そこに秘められた資本主義・家庭内でのいざこざなどのメッセージ性を語りたかったんだと思うがいささか、ストーリーが面白くなくてメッセージ性が活きてこない。

・夢のマイホーム、美しくゴージャスな家だけど住宅地だから周りの家すべて同じ
・子育てに関する夫婦の関係。女は育児をし、男は外に働きに出る
・親を蔑ろにする子

そんな普遍的な・ありきたりなメッセージ性を2020年に語る必要があったのか謎だ。いかにも【現代】な描き方をしているけれど、若干遅い。時代遅れ。
いや、現代なのよ。紛れもなく【今】を描いているんだけれど、問題提起などの観点からいったら遅い。それをドヤ顔で語られても…。
語られることが薄い(薄いというと語弊があるかな。この手のアンチテーゼは既に出ているからもっと違う切り口が良かった。工夫しないでそのまま出した感じ)から心に残るものがない。

また冒頭でカッコウの描写はやり過ぎ。演出が過多。隠し味が隠れていない感じ。

ルネ・マグリットのような不穏、どこかおかしい、というインテリア・映像作りも中身の無さを露呈しているというか…。(可愛いけどね)
『リトル・ジョー』でも思ったんだけど、アートに寄り過ぎるのも考えものだな。そんなことしている暇あるなら、もっと設定とか作り込んで欲しいって思ってしまう。
今作は原因とか意味とかほったらかしにしている。深読みの余地はあるけど、今作にいたっては、説明不足。

ストーリー : ★★☆☆☆
映像 : ★★★☆☆
設定 : ★☆☆☆☆
キャスト: ★★☆☆☆
メッセージ性 : ☆☆☆☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆

cc/ようこそ、夢のマイホームへ
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