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アンダードッグ 前編の010101010101010のレビュー・感想・評価

アンダードッグ 前編(2020年製作の映画)
3.0
「ボクシング映画」ってだけで、大概、どんな映画か予想はできてしまう。

うだつの上がらない落ちぶれた人生を描き、最後の最後、試合にカタルシスを持ってきて予想外の展開を起こし、観る側の感情もそれに乗せられてゆく。
ある意味、ボクシングってだけで、特に趣向を凝らさずとも「身体的」な迫力のある映像となるし、終われば程よく緊張がほどけて、「観たぁ〜」という心地よい充実感、脱力感をもたらすものになる。
だからこそ、どのようにして全く新しいボクシング映画は可能か、と問うような作品が観たい。

その意味で、この作品は予測の範囲内に収まってしまうところがある。
あとがない勝地の決死の姿はグッときたし、森山のどうしようもない、どこにぶつけることもできない最後のペーソスも印象には残るのだが。
後編に期待。