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佐々木、イン、マイマインのradioradio526のレビュー・感想・評価

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)
4.3
「鳴りやまぬ佐々木コール…何故こんなに泣ける」

「佐々木、イン、マイマイン」鑑賞。

佐々木は教室でもどこでも囃されたらすぐに服を脱ぎすて全裸になり、奇妙な踊りをする男だった。
俳優になる為に上京した悠二は27歳…鳴かず飛ばずの日々を送りながら、佐々木や仲間たちと過ごした日々を思い起こす。

キラキラした青春ものを否定するわけじゃ無いんだが、実際のところはそんなに美化されるようなもんでもなくて…
実に悶々として、格好悪くて…
それでも圧倒的な存在感や生命力みたいなもんにどこか惹かれている。

不遇な境遇にあってもヘラヘラ笑っている佐々木、スポーツが苦手な佐々木、ナンパは格好悪いと思っている佐々木、西岡恭蔵の「プカプカ」が好きな佐々木…。
抑圧された日々の中で女子生徒に後ろ指さされても裸で踊る佐々木はヒーローだった。

いや…不思議と泣けた…そんなストーリーじゃないのに。後半はとくに…だ。
いろんな事を思い出す…そんな作品だった。

HPに犬童一心、沖田修一、中野量太ら映画監督のコメントが載っているが、一様に悔しがっている。
この内山拓也監督のデビュー作に嫉妬している。

去年の見逃しで一番手痛かった作品だったので出町座さんのリバイバル上映が嬉しかった。
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