おなべ

佐々木、イン、マイマインのおなべのレビュー・感想・評価

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)
3.5
◉うだつの上がらない日々を送る青年と、その友人らの過去と現在を通じて、非常の現実に葛藤する若者たちを描いた、全力青春ドラマ。

◉役者を目指して東京に上京した悠二は、役者としても売れず、恋人とも別れる事になり、全てに行き詰まっていた。ある日、高校の同級生で疎遠になっていた佐々木の事を思い出す。佐々木との高校生活は、どれも希望と笑いに溢れ、充実していた。しかし、とある件をきっかけに、いつもの日常が崩れ始め…。

◉〈King Gnu〉のMVを手掛けた《内山拓也》監督作品。若手実力派の《藤原季節》《村上虹郎》や、最近は役者としても活躍する《井口理》が出演している。

◉見どころは《細川岳》演じる、人間味溢れる佐々木という男(本作を観て初めて《細川岳》という役者を認識)。一見、クラスに必ず1人はいる陽気なキャラクターかと思いきや、ふとした瞬間に消えていなくなりそうな危うさを持つ、高低差のある人物。タイトルにも入るぐらい、本作において重要な位置付けであり、予想を越える佐々木のラストは必見。

◉人生という名の大き過ぎる壁を前に、理想とはかけ離れた現実に、もがき、苦しみ、葛藤する。その先に、答えがあると信じて、いつか夢は叶うと信じて、すべての人生に意味はあると信じて、時には過去を振り返りながら、若者たちは転がるようにガムシャラに進み続ける。

◉全体的に若者特有の不安定さがが漂い、メッセージ性の強い作品だった印象。ただ、一生懸命何かを伝えようとしてるのは分かったけど、その答えが分からないまま不完全燃焼でゴールイン。その溢れ出る熱量についていけず、この点数。
アパーーーーーーッ!!‼︎‼︎‼︎(⚠︎病気じゃないよ)
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