このレビューはネタバレを含みます
この映画では、常人には到底成しえないであろう斬新かつ革新的なあることをしている。
それは、始まって1分の『-特殊効果:炎上する車』だ。
一体どういうことかと言うと、本来事故で炎上する車のシーンをVFX処理で表現しようとしていたみたいなのだが、クラファンでの映画資金集めに失敗し、VFXに充てるお金を得られなかったのだという。
で、どう対処したのかと言うと、車も何もない背景に衝突音と炎のSEをあてがい、そこに
『-特殊効果:炎上する車』と"文字のみ"を表示することで、事故で家族を失ったことを表現している。
前人未踏、新時代の開拓、鬼才の所業、これらが頭に浮かんだ。
初めて観たときの衝撃は忘れられない。『マジか』と。信じられなかった。
だって普通別の方法探すでしょう。通り魔に刺されるとかでも良いのに。
なのにそのまま強行したのは、もう天才のソレですよ。
肝心の本編はどうかと言うと、正直色々しょぼい。
カメラワークでは無駄に多用しているズームショットの無意味さがシュールだし、編集も雑で、分かりやすさよりやりたかったことが前面に出ているのを感じる。
ジャンプカットも酷いし、音量バランスも悪ければ、BGMも合ってないし、衣装なんて多分各自の自前。
しかしこれらも『-特殊効果:炎上する車』の効力なのか、全てがかわいく見えて、憎めない。見ようによってはシュールな笑いに捉えられなくもない。
とにかくなんだ、明らかに低予算低クオリティな作品ではあるんだけど、『-特殊効果:炎上する車』が衝撃だったので、自分の中では何かしらの賞を与えたいくらいではある、そんな変わった作品でした。
She's Fine "彼女は元気です" 見れば分かるよ!!うるさいよ!
着ぐるみかわゆす!