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警官の血のnileのレビュー・感想・評価

警官の血(2022年製作の映画)
3.8
一筋縄ではいかない『日本で1番悪いやつら』だった。

新人警官で正義感の強い主人公ミンジェが汚職疑惑のあるベテラン刑事の密偵を行う話。

自分が信じていた観察側からはガンユンは不正の悪人だと言われ、パクからは善と悪の境界線に立たなければ警察は悪を征することができないという現実を叩きつけられる。祖父の代から続く刑事の家系で育ったミンジェは組織に忠誠を誓うのか。それとも誰よりも現実を見てきたガンユンの後を追うのか。

監察、ミンジェ。両サイドとも善悪で切り分けられるほど単純じゃないのが魅力。この手の作品である片方が魅力的すぎて魅力度の天秤が崩壊してる。。。なんてことはなく、どっちにも言い分があってバランスが良いため、ミンジェが揺れ動く姿にリアリティがあった。チェ・ウシクの迫力ある演技も素晴らしかったが、ベビーフェイスの見た目でやたらとフィジカルの強いチョ・ジヌンのギャップが面白い。

緊張感のある映像に加えて全体的に劇伴がズンズン響く重低音だったのが良かった。
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