Kaji

警官の血のKajiのレビュー・感想・評価

警官の血(2022年製作の映画)
3.6
派手さはないけど質実剛健な展開。

警察内部スパイとして麻薬捜査のチームに入る警察官ミンジェをウシク君、検挙率の異常な高さから裏社会との癒着疑惑があり監査対象になった麻薬捜査官ガンユンにチョジヌン。内部監査の係長がパクヒスン。
ミンジェが3代警察で、父親の殉職(の扱いにはされなかったが)から縁がつながり、原則かグレーゾーンに立ち入り巨悪の根源を狙うか。
悪事の狭間よりも正義のあり方にフォーカスしてゆく展開。

疑惑の根拠や父親にまつわる秘匿事項がピーリングされていくと、行動や思考回路が少しづつ変化していく警察官をウシク君が丁寧に演じていた。
ミンジェが法学専攻で柔道もできるという文武両道な人で、知的な雰囲気もあるウシク君の役像がぴったり。
パクヒスンとチョジヌンは映るだけで説得力がありながら、彼らが今まで演じてきたキャラクターちょっと違うので見どころ。
クォンユルとイヒョヌク,ホンギジュン、、助演の出代が少ないのがもったいない。ドラマではいい役してる俳優たちなのに。。
ちな車修理の屋台アジョシ(ミンジェ父と関連ある)ウォンヒョンジュンさんも美男堂でキーマン役だった。


カエル少年誘拐殺人事件の監督ということでなるほど。ジャーナリスティックで過度に盛り上げない演出が効いていた。
俳優のソーシャルイメージに頼らないので「この俳優さんといえば、これ」なシーンがないのが新鮮。
並びに「エンタメ内の韓国警察」でありがちな、走る現場の代謝の高さや殴る蹴るしっばrカンペセッキヤー!感もない。典型的な表層を剥いでるのでそこが良さだったと思う。

サブスクにきたらもう一回見たい。スルメ系の魅力がある作品でした。
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