こゆ

グッバイ、レーニン!のこゆのレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
4.0
2015/07/22
今まで見た映画の中で一番優しさが溢れる映画だった。主張しすぎないそっと見守る優しさ。

社会主義激推しのオカン心臓発作→昏睡中にベルリンの壁崩壊などドイツ情勢変わりまくり→意識戻っても強い刺激は生命に関わるとのことで分裂時代と変わらぬ生活を送れるように試行錯誤…という映画。

驚くほど綺麗にまとまってた。
全然期待していたなかったのに。

観ている最中は、「嘘つくことへの背徳感はないのか?」と思ったり、『母にとっての社会主義でなく自分の理想よ社会主義になっていった』という言葉にギョッとした。いつ主人公の思想が傾いてしまうのかと…。
けれど、お互いがお互いのことを思いやれるからこその嘘でした。

ざらついた温かい映像が、より優しい気持ちにしてくれる。
自ら手にとることが少なさそうなタイトルだけれど、オススメしたい一本。
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