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グッバイ、レーニン!のkazu1961のレビュー・感想・評価

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)
4.4
▪️Title : 「グッバイ、レーニン!」
Original Title :「Good Bye Lenin!」
▪️Release Date:2004/02/21
▪️Production Country: ドイツ
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-168 再鑑賞
▪️My Review
実際に起こったベルリンの壁崩壊によって起きた社会変化を“家族の愛”を軸において、ウィットに富んだ風刺と現実世界のバランスを取りながら見事に描いた面白い作品です。個人的には大好きな作品の一つですね!!
ベルリンの壁崩壊、ドイツの統一が東ドイツの人達にどんな影響をもたらしたのかを、市井の市民・家族の立場から風刺を効かせながら言及してるのが、深刻さを感じさせる事なく、とても面白いです。
何と言ってもこの映画の見所はアレックスの母親への愛でしょう。すでに崩壊してしまった東ドイツの国を再現し、すべてのつじつまを合わせる為に様々な工夫をする。その全てが風刺とウェットに富んでいます。
ラストも悲しみを誘うのではなく、爽やかに迎えられたところにとても好感を持ちました。
何だろう、全体的にはシビアな話なのにそう感じさせない演出に非常に好感がもてる作品です。
そして、とても印象に残り、素晴らしくセンスがいいのは、『GIID BYE,LENIN!』というタイトルです。まさにこの映画にピッタリだですね。ひとり街へ出た母親クリスティアーネの目の前を、半分こわれたレーニン像をつったヘリコプターが飛んでいくシーンが特に象徴的で強く印象に残っています。
本作、東西ドイツ統合後の庶民の身に起こった悲喜劇を家族愛と共に描いた作品であり、当時、映画公開後は本国ドイツで大ヒットし、ドイツ歴代興行記録を更新しました。また第53回ベルリン国際映画祭の最優秀ヨーロッパ映画賞(「嘆きの天使賞」)ほかドイツ内外の様々な映画賞を受賞したんですね。
物語は。。。
1989年、東ベルリン。テレビ修理店に勤める青年アレックス。彼の父は10年前に家族を捨て、西側に亡命しました。一方、母クリスティアーネは、その反動からますます愛国心を強めていきます。そんなある日、秘かに反体制の考えを持っていたアレックスが反社会主義デモに参加。その結果、警察と衝突するところを偶然目撃したクリスティアーネはショックで心臓発作を起こし、昏睡状態に陥ってしまいます。その間にベルリンの壁が崩壊、統一ドイツは資本主義国家となります。やがて8ヶ月後、クリスティアーネは奇跡的に覚醒しますが。。。

▪️Overview
自国ドイツのアカデミー賞では9部門受賞、世界各地の映画祭でも話題を独占した感動コメディ。舞台は東ベルリン。アレックスの母親が心臓発作で昏睡状態に陥っている間にベルリンの壁が崩壊して社会が激変。母親は8カ月後に意識を取り戻すが、今度ショックを受けたら命が危ない。そこでアレックスは、母親になんとかベルリンの壁崩壊や社会の変化を隠そうと奮闘していく。音楽は「アメリ」のヤン・ティルセン。(参考:映画.com)

監督はヴォルフガング・ベッカー、脚本はベルント・リヒテンベルクとヴォルフガング・ベッカーの共同、音楽は『アメリ』のヤン・ティルセン。出演は、ダニエル・ブリュール、カトリーン・ザースなど。
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