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逃げた女のpersimmon1aのレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
4.0
ホン・サンスの映画のプロット見ると、だいたいの作品気になるのだけど、どれもこれもあまりに評価が二分するので悩んでしまってなかなか食指が動かなかったり。。。

これはなかなか好きでした。3場面あることで、この何も起こらなさ感が薄まったのも良かったのかも。どんな知り合いだったかはぼかされたまま、(それがまたよい)3人の女ともだちをふらふらと尋ね歩く。中身があるようで、ないような会話をしながら一線以上は踏み込まない近況報告を交わす。物理的に離れている知人との会話ってこんなもんでいいんだよな、と会話下手な人間としてはなんか参考になった。かも。

1人目のお宅のご近所猫クレームの対応の仕方とか好きだった。たぶん無意識的に、これ以上怒らせることなく、話しても無駄だなと相手に思わせ、直接対決を回避してく感じとか。

少し頭をよぎったのは、5年間夫と1日も離れず暮らしてきた、と話すガミは実は結婚してないのでは?あるいは、既に現実的に破綻しているのでは?と。

郊外の風景や出てくる俳優さんにTHE ソウル感がなくて、落ち着いて見られる良い作品。
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