はぐれ

逃げた女のはぐれのレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
3.3
初めてのホン・サンス。韓国映画には珍しく時代性も社会性も一切ない他愛のない会話劇。ヌーヴェルヴァーグよろしくスタジオも使わなければ照明も焚かない自然志向の撮り方。韓国のロメールと呼ばれている割には小道具は面白みもなく可愛くもないし、フェチズムを刺激するようなお色気のカットも一切ない。そんな無茶な撮り方誰もやっていないのにまあまあ見れちゃうからやっぱこの監督只者ではないんだろうな(笑)

駐車場の猫のシーンが印象的であり象徴的。本編も主人公達を防犯カメラで除き見している感覚に近いもんね。その定点映像の集合体に何とか意味合いを見つけようとすること自体が無意味な行為なのかもしれない。
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