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逃げた女のhasseのレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
3.8
ホン・サンス監督初鑑賞。最近ロメールの「喜劇と格言劇」連作を観たこともあってめちゃくちゃロメールっぽいな、と思って見ていたら、やはり、韓国のエリック・ロメールの異名を持つ人物だった。
女性同士の他愛のない会話劇、都会と田舎(郊外)の対比、会話シーンのカメラワークまで色々とそっくり。
ロメールは20代半ば女性が多いが、こちらはライフステージ1,2個上っぽい。

画面は常に、ナチュラルに女性中心の世界であり、男性は殆ど排他されている。背面からしか映されず、家にも入れない。

主人公ガミ(キム・ミニ)は三人の知人女性を訪ね、主に聞き手となって彼女らの近況と悩みを受け止めるが、ラストで自分自身のことになると「逃げて」しまう。逃げた先で謎の映画を観る。映画を観ることが自分との対話なのか、自分との対話から逃げるために映画を観るのか?
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