勝手にサスペンスかと思っていたため、少々面食らった。
ストーリーは、5年間夫と離れたことがないガミが、夫の出張を機に昔の知り合い達を訪ねるというもの。
1人目 離婚して田舎に住んでいる先輩。人の本能と心について話す。
2人目 建築家がデザインしたマンションに暮らす、独身の先輩。恋愛のあれこれ。
3人目 偶然出会った友人夫婦。どうやら過去に経緯あり。
誰かに会うたびに、夫と離れたことがないと話すガミ。そして呪文のように、愛があるからと続ける。
「同じことを繰り返し話していると、意味がなくなる」というガミの台詞がキーワードなのだろうが、突き放されたようなラスト。
嫌いではないが、もう少し材料が与えられたら本作自体を解釈する楽しみも増しただろうと思った。