とうがらし

ローマ11時のとうがらしのレビュー・感想・評価

ローマ11時(1952年製作の映画)
3.6
1951年1月のイタリア・ローマで起こった階段崩落事故を元に作った群像劇。
崩落原因は一つの求人広告から。
タイピストを募集した会社に、150名以上の女性が殺到。
一人一人が面接でタイピングをするたび、階段でごった返す女性たちの眼は血走っていた。
誰もが、一人分しかない職にあり付こうと…そして、起きる。
生活苦に追い打ちをかけた大事故。
運ばれた病院で、明らかになる彼女たち個々の人生。
この先はどうなる?という物語。

失業率が深刻化した当時の世相を反映したネオレアリズモ映画。
事実を再構築し、事故の被害者も出演。
崩落とその後の惨状はすごいリアリティがあった。

最後、一人の女性が述べた一言に…
もう何もかける言葉が見つからないくらい状況は切迫。
って、これ、今の日本も酷似してしまうんじゃないかっ!?
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