経年変化

ローマ11時の経年変化のレビュー・感想・評価

ローマ11時(1952年製作の映画)
4.6
ネオレアリズモの系譜として瞠目に値する超絶大傑作。
崩落事故場面のモンタージュと呼応する様に、多角的にピックアップされた被害者の受難を切り貼りしていく事で、新陳代謝から弾かれる弱者の抱える闇が社会問題として顕現してくるおぞましさ。
責任の所在を巡っての紛糾で丸裸になっていく当事者を見ているだけでもメンタルが擦り切れそうなのに、ラストで登場する少女の強烈な台詞に寒気がして寝込みそうになった