羊の群れは丘を登る

ベルリン・アレクサンダープラッツの羊の群れは丘を登るのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1929年に出版され、当時の年代のドイツ🇩🇪ベルリンを舞台にした小説『ベルリン・アレクサンダー広場』を現代版にアレンジして映画化した作品。

主人公フランツをギニアビサウ🇬🇼からの難民フランシスは過酷な労働と不安定な生活から抜け出そうとラインホルトと知り合い裏社会にのめり込む。
フランシスは娼婦のミーツェと出会い、真面目に生きようとするが、ラインホルトとの関係を断ち切れずに板挟みになる。

このフランシスは恋人イーダとヨーロッパに渡航する最中、ボート🚣‍♀️が転覆して溺れてしまう。その時、実はフランシスは自分が助かるために、溺れるイーダの手を跳ね除けて、殺してしまう。

上映後の渋谷哲也さんの解説で、冒頭からエンディングの中で、度々息切れの様な呼吸音が流れたり、血の様な赤い海の中に2人がもがく姿映し出されるところが印象的で、フランシスの罪を表しているのかと気づいた。


ラストは映画と小説で異なる。映画では出所したフランシスを実は生きていたミーツェの子どもが迎える。
小説ではミーツェは不妊体質で、パーティーで出会った女性エヴァに代理出産して貰おうとするが、フランシスが逮捕された後、中絶してしまう。なので、出所した時はフランシス1人。

『さよなら、ベルリンまたはファビアンの選択について』と比較してみると、面白いと思う。