くまのすけ

アメリカン・プリズナーのくまのすけのレビュー・感想・評価

アメリカン・プリズナー(2019年製作の映画)
2.5
WOWOWにて。

死刑囚の犯罪心理を描いた作品かと思いきや、死刑反対を訴える側面が強いように感じる作品でした。
言い表し方は悪いけど「アメリカではこの程度の人でも死刑判決を受けるのがザラ」と言いたかったのかな、と。

「この程度の人」っていうのは、この題材となった死刑囚は確かに犯罪者なんだけど、「極悪人」かというと違うと言える余地があるということ。
社会病質的な一面も持っているけど、それがすべてではないこと。
そういう人でもこのアメリカでは死刑になっているけど、その判断基準は正しいの?という思いから作られたのかなーと感じました。
全然違うかもしれませんが。

それについての是非はともかくとして、作品として少し残念な気がします。
主人公(なのか?)の女性の犯罪心理学者という設定が活かされていないと思うんですよね~。
死刑囚の昔話を聞きながらただ相づちを打っているだけに近いので、牧師とかちょっと仲良くなった看守とかでもよかったんじゃない?って思うぐらい。
まあただ、最後の主人公の台詞が一番作り手が言いたかったことで、それを言わせたいがために役職を与えたって感じですかね。

死刑囚の昔話の部分は割と面白かったかな。
ただ、切れ者っぽい役どころなのにそこに彼女連れてくか?とか、取引を持ちかけた相手が約束を守る保証はないのになんで甘く見積もってるの?とか、突っ込みどころはありました。。

総じて、あまりオススメはしないかな~という作品です。

主人公の女性、『ワイルドシングス』と『スターシップトゥルーパーズ』以来久しぶりに見ました。

あと、これにもマイケル・パレの名前を見かけたのですが、どの役だったのか判別できませんでした…。
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