2020/12/22(火) TSUTAYA DISCAS定額レンタルにて鑑賞。
小寺さん(工藤遥)はボルダリング部に所属していて何にでも真っすぐに一生懸命。進路希望では「クライマー」と書いて出して先生を困惑させる少し不思議な性格。
そんな小寺さんに淡い恋心を抱くクラスメイトの近藤(伊藤健太郎)や、同じくクラスメイトでちょっと冴えない雰囲気の四条(鈴木仁)たちが小寺さんに影響を受けるさまを描いた青春群像劇。
ドタバタ恋愛とか、純愛的な内容を想像していたら思いっきり裏切られた~(良い意味で)。
前半は主要キャラクターをチャプター的に映し出されて話は進むのですが、いずれも中心には小寺さんの存在ありきというのが印象的な作り。
卓球部の近藤は小寺さんが気になっていたが、なかなか話しかけることもできず、いつも見ているだけ。二人がちゃんと会話をしたのが、始まってから1時間くらい経った時点だったという衝撃。
正直なところ「みんなクラスメイトなのに普段から会話してなさすぎじゃね?」って思ってしまったけど。笑
そんな感じで恋の駆け引きとかドラマチックな展開も特になく淡々と話は進み、小寺さんは相も変わらず真っすぐに壁を見つめ登る練習を続ける日々。
でも小寺さんを見ていると不思議と引き込まれ、いつしか自分自身も映画の中の一人として小寺さんファンになってしまっておりました。
スポーツ青春な要素もあるけど暑苦しさはなく、ひたむきにのぼる小寺さんの好演が素晴らしかったです。これは小寺さんを演じた工藤遥の魅力が迸っているからで、この映画のために実際にボルダリングに取り組んだのだろうな、っていう事がヒシヒシと感じられました。
近藤を演じた伊藤健太郎の自然な素朴さも若手俳優としてかなり光っており、注目ポイント。(不祥事が残念でならない…)
BGMのギターやピアノの音色が優しく物語を包み込んで、爽やかな風がさらさらと流れていくような心地よい映画でした。
声を大にして言いたい部分は「そこでキリンレモン使うかー!!ずっちーな!!!」でした。あの締めのシーンにはキュン死(死語)しましたぜ・・・。
ラストが気持ちいいほどに全てをかっさらっていく爽やかな映画、小寺さん最高でした。
※何故か「ずっちーな」が真っ先に思い浮かんだのだけど元ネタがすぐに分かる人はいるのかな…(僕は再放送で見たのでリアルタイム世代ではありません)。
[2020-185]