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のぼる小寺さんのMOTOのレビュー・感想・評価

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)
4.0
ボルダリングする女の子を眺めるだけの漫画の実写映画化。原作は途中まで読んでます。

壁を登るには無限の足場やルートがあるけれど、自分が登るべき道筋をひとつ選んで登っていくというボルダーの世界は人生の比喩。

ひたむきにその壁を登っている女の子を見ている周りの人間(の主に内面)に変化が起こっていくというドラマは『フォレストガンプ』や『町田くんの世界』を思い出した。

原作よりもグッと等身大で生身になった小寺さんを工藤遥が好演。ボルダリングのシーンも説得力に溢れています。

小津の垂直と水平の構図のように、垂直と斜めが印象的な画面が続くけどどこまで拘ってやっているのかなー?と見てたら、小寺さんが裏庭で水を撒くシーンで、ベンチなどのオブジェクトをレンズを通したら斜めの線になるよう並べているので、これは完全に意識してんだなーと。青春は斜めで三角なのですね。
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