まりぃくりすてぃ

破壊の日のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

破壊の日(2020年製作の映画)
1.3
中身がないのに音響音楽わめき声でごまかしてる。稚拙。

断食に程遠いお肉ぷくぷくマヒトゥは「即身仏」というキーワードにつながらなさすぎ。喋り方もド素人。舞台演劇ならこんな主役でもいいんだろうけど。
清彦の声も、場面場面に全然合ってない。この声しか出せない人は、せめて風貌を全然変えてくるとか喉を嗄らすとかの必死な役作りが必要。そこまでの映画じゃぁない、って清彦はタカをくくっちゃった? 前半のクローズアップんとこ、表情うまく作れず見得を切れなかった。残念。
龍平、坑道のどんつきでなぜいきなり不敵に微笑した? まずは驚怖と嫌悪感を表さなきゃ。
イッセー、何のためにいた?
女優の存在感はほとんど支離滅裂。

デキる有名人を何人も使ってる。のに、惨憺たる不良品。

この中では、洋介をエースにすべきだった。監督の采配ミス。更迭だ。洋介は、たいていの駄作映画を少なくとも数十分にわたって「傑作かも」と錯覚させつづけてくれる放散力または “ボールキープ力” をもつ稀有な役者だから。彼を早いうちから出ずっぱりにすればそのあいだに物語を進めながら物語を建て直すことができたはず。シナリオなんてないんだから。
すらりとした蛮勇の人・洋介こそ公私にわたって?即身仏をめざしてもらいたい。

憲法改正してすべての宗教家に「即身仏」権を、すべての政治家に「切腹」権を与えよう。イケテル国になる。

社会のいろいろに監督が怒ってる、ってことはわかるような、わからないような。てか、今の社会(コロナ騒ぎの2020年に限らず、いつもどこも)に対して怒りのない人って、いんの? 全然怒らない人って、善人じゃなく、単に大切なことから目を背けてる人だもんね。
でももちろん、怒るだけではしょうがないし、祈・る・だ・け・で・も・ダ・メ・な・ん・だ・よ・ね!!!
神とは何か。人は仏に成れるのか。宇宙って? 人って? そういう大切な大切な大切なことを考えて答え出す前に「物の怪」なんていう幼稚語を得意気に使っちゃったら、届く真理にももう全然届かなくなる。作り手がこの世の本質と自分自身の最奥にちゃんと肉薄せずに半端に社会的主張を試みるからこんなことになる。「物の怪」とか連呼せず、もっと人類と社会と自分自身をまっすぐ見つめなきゃ。
私たちは、私たちをもっとちゃんと見つめなきゃ。

とりあえず、新旧約聖書、カントの『純粋理性批判』、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』、ヘッセの『荒野のおおかみ』+『シッダールタ』、カミュの『ペスト』、奥泉光の『滝』、福井晴俊の『12YO』、バグワンシュリラジニーシの『究極の旅』、ルコントデュヌイの『人間の運命』、西田天香の『懺悔の生活』、ライアルワトソンの『アースワークス』、ジョンガイガー『サードマン』、ノアハラリ『サピエンス全史』、ベンジャミンフルフォード『9・11テロ捏造』、孫崎享『戦後史の正体』、矢部宏治『日本はなぜ基地と原発を止められないのか』+『日本はなぜ戦争ができる国になったのか』、副島隆彦『世界権力者人物図鑑』、辺見じゅん『収容所から来た遺書』、猫屋犬平『俺が真犯人だ 三億円事件』ぐらいは全部(まあ全部じゃなくてもいいけど7冊ぐらいは)読んでから、それとやっぱり出羽三山のミイラの成り立ちももっと詳細を学んでから、「オリンピックに浮かれるなァーっ!!!!!」と渋谷スクランブルで絶叫してほしい。
路面を赤く汚したあれはちゃんと拭き取ったの?