ダイナ

メイキング・オブ・モータウンのダイナのレビュー・感想・評価

4.3
デトロイトのレコードレーベル「モータウン」のドキュメンタリー。スティーヴィーワンダーやジャクソン5、スプリームスetc…存在を知らない人でも曲は絶対耳馴染みのある豪華布陣を輩出し、ビートルズも虜となったこのレーベルはいかにして成長して世界に音楽を届けたのか?という点を歴史を辿りながら解説してくれる一作。当時の映像、また過去写真を切り抜き実際の映像チックに編集して当時の会話を再現するという、斬新で現代的な編集を用いている点がとてもオシャレで分かりやすくて良かったです。

レーベル創業者ゴーディは自動車産業に従事していた経験をプロデュースにも活かせないか?と考え自動車組立のプロセスを真似て編曲工程・ダンス工程etcと段階分けして経営していったと。こういう「他所で培った知見が別の場所で役に立つ」系の話が好きな自分にはたまらない!社内の競争を焚き付けたり、品質管理や販売管理における注力点、人種性別分け隔てなく働き意見を言える風通しの良い社風による思い出話は先述の編集と音楽にノッて楽しい作り。有名ミュージシャン達のインタビューや逸話も賜ながら、人種差別の過酷だった時代(特に南部)におけるモータウン音楽の偉業についても目から鱗です。1960年代というと映画「グリーンブック」の内容を抑えておくと本作の語りの深刻さ対しての裏打ちの助けとなります。逆もまた然り。

マーヴィン・ゲイの存在はモータウンにとって特別だったという話があり興味深かったです。ファンは観た方がいいですよ〜!
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