ねる

3年目のデビューのねるのレビュー・感想・評価

3年目のデビュー(2020年製作の映画)
3.0
坂道グループが好きで、日向坂もひらがな時代から追っていたがドキュメンタリー作品を見るのは初めてだった。


まず、佐々木久美さんの素晴らしい人間性を見られるだけでもこの作品には価値があり,久美さんのファンは世界一幸せだと感じた。ひらがなを欅の2軍グループではなく1つのグループとして押し上げたいと奮闘して、悔しくないの?と他のメンバーに問いかけ涙を流す真剣な姿は理想のアイドル像そのものだと思った。


だが、過密スケジュールで休業者が相次ぎメンバーの顔に日に日に疲れが見える中、ハッピーオーラを掲げてファンに笑顔を振りまくメンバーたちを見てると苦しくなるところも多々あった。自分は彼女たちと同年代のため、同じ世代の同じ女性が疲弊し、自分自身を犠牲にしながらライブに立つ様は痛々しくも見えてそんなに頑張らなくていいよ、ゆっくり休んでと声をかけたくなった。


欅坂のドキュメンタリーはまだ見ていないので分からないが、恐らくみんなでもがいて疲弊して最終的には考えも目指す場所もバラバラになって崩壊したのが欅で、もがきながらもみんながずっと同じ場所を見据え続けて乗り越えられたのがひらがなけやきであり日向坂なのだろう。


他にも芽実ちゃんを支えたまなふぃのインタビューなどこの作品を見て良かったと思うところがあるのに対して、"アイドル"という夢が詰まった偶像に振り落とされないように必死な普通の女の子たちの残酷さを目の当たりにし、今後ステージに立つ彼女たちを見る目線も変わってきそうで見なければ良かったという気持ちがあるのも正直なところ。
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