リプリー

3年目のデビューのリプリーのレビュー・感想・評価

3年目のデビュー(2020年製作の映画)
4.3
まずはじめに日向坂46に対する僕の立ち位置を書いておくと…。
基本的に僕は坂道グループの中でも乃木坂一本で、ある時ねるちゃん(長濱ねる)という存在を知り、完全にやられてしまい(彼女の写真集発売タイミングだったと思う)そこから欅坂46(漢字けやき)に夢中になる。当然というべきか付随してけやき坂46(ひらがなけやき)のことも知り、ドラマやバラエティ番組(ひらがな推し)を見て夢中になっていく。というか彼女たちのバラエティに対するポテンシャルの高さを見て夢中にならない人なんているんだろうか?
話が少し逸れた。
そこから日向坂46として独立しても応援は続けていたもののあるタイミング(おそらく5thシングル発売タイミング)で、結局「やっぱ乃木坂だな」なんてふうになり、日向坂を熱心に追いかけなくなっていった。彼女たちの冠番組・ひなあい(日向坂で会いましょう)が僕の地域では地上波で放送されていない影響もあると思うが…。
さて、そんな訳で僕はいわゆる“おひさま(注 彼女たちのファンのことをこう呼ぶ)”と呼ぶにはおこがましい存在。

そんな僕が見ても本ドキュメンタリーは、大いに泣いて大変満足度が高いものだった。
ひらがな時代から長濱ねるの兼任解除から始まり、初の紅白歌合戦出場の時期は比較的追っていたはずだが、裏側を見せられるとやはり新鮮で胸を打たれるものがある。
こさかな(小坂菜緒)の苦悩はもちろん、あれほど天真爛漫で流星のごとく現れた上村ひなのがあそこまで悩んでいたと知ったときは、そんな単純なことを考えもしなかった自分を恥じたりもした。 

もちろんファン向けの映画ではあるが、ドキュメンタリーとしてもよくできていると思う。
きちんと時系列に沿った親切設計だし、扱われるメンバーのバランス、時間配分もちょうどいい。
ベタながらも彼女たちの心情に寄り添う的確なタイミングで歌が歌詞付きで流れるのは、やっぱり涙腺が刺激される。
序盤の畳がけも凄まじく、僕は前半40分で「えっ?まだ半分なの?勘弁してよ…もう出る涙ないよ…」と思うほど、号泣していた。
何より、おひさまもどきの僕でも「あ、そうか。これが、これこそが日向坂の魅力なんだ」とわかり、全編通して筋が通っている。
つまりは、センターやキャプテンだけでなく、みんなで日向坂46なんだ、ということだ。
仲がいい、なんて単純なことではなく、
それぞれを思いやり、補える関係。だならこそみんなを応援したくなる。「誰が」ではく「日向坂が」大好きになる。

最後に、にわかおひさまである僕が大好きな彼女たちの曲を。
「それでも歩いてく(けやき坂46)」「こんなに好きになっちゃっていいの」
「青春の馬」
ベタベタなチョイスだな!
というツッコミがはいりそうだが、にわかなのでどうかご容赦を…。