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なぜ君は総理大臣になれないのかのenのレビュー・感想・評価

4.0
エリート官僚の道を捨て、政治家として古い体制を一新し、51:49の多数決の結果ばかりの世の中で少数派の想いを汲むことを信念とする小川淳也議員の17年間を観る。権力を求めず、家賃4万円そこらの安アパートに一家で暮らし、理念を聞けば理解できるし日本に必要なことばかりである。

佇まいと言動を観れば、その求心力で高い支持を得られるものかと思えば現実はそう簡単な話ではない。様々な思惑やしがらみに振り回されながら、理想と現実との乖離に苦しむ姿に惹きつけられるものがある。
これは政治をテーマにしているため、とっつきにくさがあるが、社会に生きるものにとって通ずることが多くあるのではないのだろうか。

小川議員の遠回りしていく様を仕方ないと半ば諦めながらも理解し支え続ける家族の姿に、人が一生かけてできる無償の愛みたいなものがあります。
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