現・立憲民主党の政調会長である小川淳也を監督が17年もの長きにわたって追ったドキュメンタリー。
国を変えたい、よくしたい、という高邁な理念を当初から今にいたるまでずっと持ち続けていて、そのための明確なビジョンもあるんだけど、最終的にそうしようと思ったら議員としての発言力を持たなくちゃいけない。発言力を手に入れようと思えば、比例復活ではなく選挙区で当選しなきゃいけない。
そこに立ちはだかるのが同じ選挙区の平井卓也なんですよね。実弟が香川最大シェアの新聞を牛耳り、マスコミの首根っこをガシッと掴まえている。身内をヨイショする一方で対立候補は貶める。選挙のたびにそんなんアリなのかよって思っちゃう（笑）
そんな理想と現実との狭間で悩み葛藤する姿、とりわけ2017年の衆議院選をわずかな差で落選したあと、いちばん悔しいのは自分のはずなのに、後援者ひとりひとりの手を取りながら申し訳ない申し訳ないと謝る場面が印象的でした。
政治家のイデアみたいな人なんですよね。
作中でも何度か出てきますが、こういう人に向かって「政治家なんか向いてない」と言わせてしまうこの空気はどうにかならんもんかねえと思う。つくづく政治って変な世界だなとも思う。
赤坂での飲み会のくだり、スシローこと田崎史郎が小川淳也のことを買っていたというのは知らなかったのでびっくりした😲
