ろくちゃん

ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩のろくちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

新文芸坐で鑑賞。
「オーディオルーム新文芸坐」という企画で、プロの音楽家が音響調整をしているとのこと。
今回はジャズ喫茶ベイシーを再現しようという試みだ。
うん、さすがに素人でも違いがわかるくらい良い音。

作品そのものは、一関のジャズ喫茶ベイシーの店主である菅原さんを中心に、様々なミュージシャンやジャズ喫茶のマスターなど関係者のインタビューを主体に構成されている。

ベイシーは大きくて迫力のある音が魅力であり、新宿DUGは比較的小さい音にプライドを持っているところが面白い。
新宿DUGは何度か行ったことがあるが、確かに大きな音ではないがちゃんと聞こえる良い塩梅だった。

映画はさらに良い音とは何か?録音芸術とは何か?を考えさせられる領域まで行くが、正直ベイシーの日常とマスターや関係者のインタビューだけで良かった気がする。
学生運動の映像が流れたり、無駄な付け足しが多く、いわゆる「ドキュメンタリー」ではなかった。

とにかく菅原さんがチャーミングで、そこに集う仲間達の音楽、ジャズ、ベイシーに対する熱量だけで十分楽しめる。

上映後にはオノセイゲンさん達のトークショーがあった。
菅原さんは「人が寝ている時も呼吸をするように」アンプの電源は閉店後も落とさないそうだ。
ベイシーのスピーカーで自作なのは外側の箱だけで、あとは既製品を利用しているとのこと。