鰯賣の猿源氏は以前、五條橋で見かけた傾城蛍火に一目ぼれ。以来、恋の病にかかり自慢の売り声にも力が入りません。そこで、猿源氏の父である海老名なあみだぶつは猿源氏を大名に、博労の六郎左衛門を家老に仕立て上げ、蛍火に逢いに行く計画を立てます。廓を訪れた猿源氏は憧れの蛍火を前に上機嫌となり、蛍火の膝の上で酔いつぶれて寝ているうちに、寝言で鰯売りの売り声をあげてしまいます。それを聞いた蛍火は猿源氏の正体を問い詰めますが…。
武州佐野の次郎左衞門は、律気で真面目な商人として平凡な一生を終えるはずだったが、生れながらの醜い痣が彼を悲劇の主人公に仕立てたのである。百姓次兵衞夫婦の手で育てられた捨て玉の次郎左衞門は、…
>>続きを読む自由に生きてきたホ・セクが選んだ道は、朝鮮初の男妓生(キーセン)!美しく整った容姿、優れた技芸、女を酔わす話術を兼ね備え た青年ホ・セクは、生まれ育った妓房が経営の危機に瀕していることを知…
>>続きを読む(c) 松竹