kazu1961

ザ・コールのkazu1961のレビュー・感想・評価

ザ・コール(2020年製作の映画)
4.0
▪️JPTitle :「ザ・コール」
ORTitle:「Call」
▪️First Release Year : 2020
▪️JP Release Date : 2020/11/27
▪️Production Country : 韓国
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-079
🕰Running Time : 112分
▪️Director : イ・チュンヒョン
▪️Writer : ガン・ソンジュ、イ・チュンヒョン
▪️MusicD : タル・パラン
▪️Cast : パク・シネ、チョン・ジョンソ、キム・ソンリョン、イエル、パク・ホサン、オ・ジョンセ、イ・ドンフィ、オム・チェヨン
▪️Review
いやあ、面白い!!(そして怖い!!)。本作長編映画監督デビューとなるイ・チュンヒョン、素晴らしい脚本と演出で見事なパラレルワールドでのサスペンスを創り上げました。
パラレルワールドならではの難解さは未来と過去が同時進行で物語が進む脚本の見事さでシンプルに物語にのめり込むことができます。そしてそれは、ジェットコースターのように進むスリリングな展開でありながらも緻密に計算された脚本で矛盾を感じることなく一喜一憂してしまいました(唯一何故、電話が繋がるのかは??でしたが)。
本作、2011年の映画『恐怖の黒電話』(原題:The Caller/マシュー・パークヒル)を原案とし、大胆に脚色しイ・チュンヒョンが監督したサスペンス作品です。過去と現在、2つの時間に生きる2人の女性を1本の古いコードレス電話がつなぐことから始まる物語、やがてそれは命を掛けたバトルへと展開していきます。韓国映画ならではの陰鬱で殺伐とした雰囲気と見事な脚本により、とても面白い作品に仕上がっています。
そしてW主演の2人の演技が冴え渡っています。現在の時間に住んでいるソヨンに扮するのは、パク・シネ。ごく普通の28歳の女性が思わぬ恐怖に巻き込まれていく様をリアルに演じています。そして圧巻の演技を魅せたのは、過去の時代に住んでいるヨンソクを演じるチョン・ジョンソ。境界性性格障害のサイコパスを狂気の演技で魅せてくれます。
さらに驚愕のラスト。解釈は概ねできるもののそれが正しいかどうかは観客に委ねられていますね!!
なので、本作の正しい鑑賞の仕方は、①レビューやあらすじは事前に見ない方が良いかと②エンドロールが表示されても最後のカットまでかならず見ること、ではないでしょうか。

▪️Overview (映画. comより)
異なる時代に生きる2人の女性が1つの電話で繋がったことでそれぞれの運命が変わっていく様子を描いた韓国製スリラー。2011年のイギリス・プエルトリコ合作映画「恐怖ノ黒電話」を原案に、新鋭イ・チュンヒョンが長編初監督・脚本を手がけた。ソヨンは幼い頃に大好きだった父を火事で亡くし、その原因を作った母をいまだに許せずにいた。母が入院中のため無人となった実家を久々に訪れた彼女は、来る途中で携帯電話を失くし、古い電話機を引っ張り出す。するとヨンスクという若い女性から電話が掛かってきて、彼女は20年前の同じ家にいることが判明。時を超えて会話を続けるうちに2人は親しくなり、ヨンスクはソヨンの父が命を落とした火事を事前に食い止める。歴史は書き換えられ、ソヨンは父や母と幸せな日々を過ごすが……。ソヨンを「7番房の奇跡」のパク・シネ、ヨンスクを「バーニング 劇場版」のチョン・ジョンソが演じる。Netflixで2020年11月27日から配信。
kazu1961

kazu1961