ドイツの博物館でガイドをしているウンディーネは、恋人のヨハネスに突如別れを告げられた。悲しみに暮れるウンディーネだったが、潜水夫のクリストフと出会い恋に落ちたのであった。愛を育んでいた二人であったが、ウンディーネの前に再びヨハネスが現れ・・・
四大精霊のうち、水を司る精霊・ウンディーネ。その伝説をモチーフにした作品。精霊は湖や泉などに住んでおり、性別はないが、ほとんどの場合美しい女性の姿をしているとされ、人間との悲恋物語が多く伝えられているとの事で、本作でも主人公のウンディーネがミステリアスに描かれておりました。
冒頭のヨハネスとの別れ話で「私を永遠に愛してるはず。(他の女の所へ行ったら)殺すはめになる。私を捨てたら殺すわよ」と言うウンディーネが恐ろしい…。
そしてそのあと偶然に出会ったクリストフとあっという間に恋に落ちるという。同じ日の出来事で、フられたとはいえほんの1時間ほどでのウンディーネの心変わり、恐ろしい…。
他にも、いきなりそこでダイビング?とか、あの時の電話は一体何だったのか?というちょいちょい気になる部分はありましたが、全体的に綺麗な色使いと何度も流れるバッハの旋律で雰囲気的に美しい映画となっております。
ミステリー的な要素もあり、最後までウンディーネの出自や正体ははっきりと明示されないので、色々な解釈は観客に委ねられているように受け止めました。
観終わった後にポスター画像を見て「おお、そこを切り取っていたのね」とゾクっとしたところ。
あと、心臓マッサージの時にはBee Geesの「Stayin' Alive」が(リズム的に)オススメという事を知れた収穫のあった映画となりました。
2021/03/18(木) cocoの特別オンライン試写で鑑賞。https://coco.to/
[2021-028]