日本にもある死刑制度だけど、イランの場合は背教から同性愛など宗教的な理由で課せられる場合が多いことから、ある意味では冤罪で死刑になる割合が高いのかも。何たって女性はレイプされただけで死刑ですから……お国柄って凄いなァ、と（違）。
そんな事情があるからこそ、死刑執行人という職業が定職制なのではなく、徴兵制によってある種の平等が保たれている軍に委ねられているのかな、と。まァ軍隊なんて人を殺す職業でしょ？な理由からだったらイヤだけど（苦笑）。
ともあれ、死刑制度に対する云々という見方ももちろんできる作品ではあると思うんだけど、もしかしたら、責任という意味合いもあるのかなァと。任務だからと折り合いをつけるのも、全てを投げ捨てて逃げるという選択も、知らなければそれでいいという自己弁護も、逃避のために選んだ決別も、それらは生涯背負っていかなければならない決断なんだろうな、と。
とにもかくにも、ダルヤちゃんが可愛いらしく、そんな彼女が幸せに暮らせる世界になることを願わずにはいられない一作。
