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セイント・フランシスのtntnのレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
4.4
エイジズム、リプロダクティブ・ライツ、プロチョイス/プロライフ、同性婚、出産と育児、信仰と思想、学歴など数多の問題や要素を人生の中で同時進行的に起こるものとして描く。それを見ることは、多分「アメリカの今を知る」ことそのものになるはず。伏線や細かいセリフが序盤から最後までずっと互いに響き合う脚本の完成度が凄い。
個人的には、ロールモデルなき時代の人生の映画としても『わたしは最悪。』と比較したいし、こっちの方が見据えてる射程は広いと思った。
中間選挙の予想や6月の最高裁の判決など、露骨な分断も進む中、こんな映画も作れるのなら(2019年とはいえ)アメリカってまだ大丈夫なのかなとさえ思える。
人参の場面の後のシークエンスは、別に幾つになっても好きなように楽しんでいいだろってメッセージに思えた。
なんと豊かな映画か!
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