34歳、大学は一年で中退、独身のブリジットはナニーとしてあるレズビアンカップルのもとで働くことになり、"フランシス"をお守りするあるひと夏のお話。
最近、「リリアンと燃える双子の終わらない夏」(映画化の話があるらしい)というあまりにも良作の小説を読んでなかなか「良！良！」と暴れていたのですが主人公の属性がちょい似てた。この映画の子供は燃えないし小説の主人公はもっとパワフルで口が強いんだけどね。
妊娠、中絶、生理、産後鬱と、なかなか人前では語りづらい、女性が抱える苦しみと重荷をありのままに描いてある。
男性には男性の地獄があるように女性には女性にしか背負えない、クソ重十字架があるのである。
いつだって勇気とともに怖いことから逃げず向き合う強さを持っているあなたは立派なんだと、幼い"聖なる"フランシスがマリアとなりキリストとなりブリジットにだけでなく、鑑賞したすべての女性たちに教えてくれる。お清めくださるのだ。
主人公は所謂社会一般的と勝手にされている年相応の生活をしておらず周りから同情されたり冷ややかな目線を送られているんですが、しかもその中で望まない妊娠で中絶し心に傷ができてしまうんですね。
そんな中、ナニーとして働く新しい環境で色々な女性特有の苦労をしている人たちと出会っていくわけです。
主人公のおもり対象:フランシスは幼いのにどこか大人びた発言をしたりなかなか最初は主人公とは打ち解けず、主人公のイラつきも感じられたがだんだんと仲良くなってお互い信頼し大親友となっていく。年齢はだいぶ違えど同じ女性としての絆が涙を誘う。
この映画はほんと女である私でさえ、ええっ！そこ映すのか？！すごいな。ってとこを撮っています。でもまあ事実だしこういう映像に対して「！」となる人が少なくなる社会にもっとなっていくと良いのかなとも思う。
でもゥゥゥウン。女からしても血で濡れたナプキンとかって綺麗なものでは決してないからあんなにガンガン映すのはゥゥゥウン、ちょっと違くないかとも思う。この映画では綺麗な血だったからまだ大丈夫だけどね。
こういった作品が増えると、もっと女性ならではのことに対して胸をはって言える環境を作っていけるよね。アリアナグランデの「yes,and?」がリリースされたばっかですがメッセージ内容がピッタリです。
女性の苦労、そして強さを描いた良作だと思う。
まあ、あれだ、避妊はキッチリ行いましょう。
