YUJA

セイント・フランシスのYUJAのレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
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「猟犬」の流れから、「これは信頼できる映画だ」とすぐわかった。中絶を選択したブリジッドに最大限寄り添うジェイスは確かに良い男だったけど、それでも体に負担がかかるのは女だけなのだ。中絶の意思決定にそもそも男は存在しない。女の体をコントロールしようとする男がどれほど愚かで、傲慢で、気色悪いのか。私たちはそんな男たちに強くNOを突きつける。
周囲と見比べて、何者でもない、何者にもなれない自分に嫌気がさす。今は子供を産むことも、育てることにも自信がない。それでも子供はかわいいし、今は無理でも、いつかは産みたい、育てたいと思えるかもしれない。
世間は35歳で高齢出産とか、無責任な言葉を女性たちにかけるけれど、だから何だというのだ。全て女性のせいなわけがないだろう。
フランシスの存在は希望。たまに「親がそう言ってるんだろうな〜」と感じさせる大人びた発言をしたかと思えば、川に落ちるし走り回るしおんぶをねだる。
ブリジッドとフランシスの友情が、生理が来ても、終わっても、続いてほしい。
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