雨宮はな

わたしのお母さんの雨宮はなのレビュー・感想・評価

わたしのお母さん(2022年製作の映画)
5.0
素晴らしすぎてもう観たくない!
毒親被害者である主人公に救いのない、絶望悶々作品。

この作品のいちばんの特徴は、主人公が毒親サバイバーではないこと。
サバイブできていないどころか、汚染されたまま生きるしかないという絶望を突き付けられて終わる。

見て見ぬふりをしてもらうことでどうにかなっている、「そんなの気にしてたらやってけないよ」とか「気にしすぎだよ」と傷つく側を悪者にしがちな、“よくある”ハラスメントでかためられていて、よくできているなぁと思った。

子どもとして接してくれなかったくせに「育て方を間違えた」と突き放され、
大人としての立ち回りもわからずに加害されたままいるしかなく、
自分のパートナーでさえ味方ではない。
そんな絶望と孤独でかためられた“大きくなった子ども”が、今の日本にはいったい何人いるのだろう。
雨宮はな

雨宮はな