たいてぃー

まともじゃないのは君も一緒のたいてぃーのレビュー・感想・評価

3.9
友人との会話で、よくあるのは、
「○○君は、ちょっと変わってるよね」
「そう?」
「そう言う、オレも変わってるっとこありそうだけど。」
「確かに、あるね。」
人は、ほぼほぼ自分は、まともって思っている。本作は、そんな心理をうまく突いている。ちょっとまともじゃない役に成田凌。数学の愛好家、大野役で、塾の講師をしている。教え子、香住役に清原果耶。この二人の会話が愉快。清原果耶は、「宇宙でいちばんあかるい屋根」で桃井かおり相手に、上手い言葉の掛け合いをしてたのを思い出した。注目株だね。
好きなシーンは、香住が同級生の家族が営むスナックで、想いをぶちまけるシーン。まともじゃないんだよね、これが。まるで酔っぱらったようで。これに呼応するおじさんたちもいいね。こんなのを入れ込む演出が上手い。
この二人に絡む、宮本役の小泉孝太郎とそのフィアンセ美奈子役の泉里香。この二人、結構キテル。この二人が登場した時は、演技はどうなんだろう?って疑問があったが、ストーリーが進む内に妙にマッチしてることに気がつく。特に美奈子と大野の会話が洒落ている。本作の脚本は高田亮。なるほど。
本作、よくある恋愛ものとは、一線を画す。この二人のまともじゃないとこが、可愛く映るから、感情移入しちゃうのか?上手く作ってあるね。ホント参った。