◉ 「世界中の誰よりも──。」
◉90年代のニューヨーク。作家を夢見るジョアンナは、憧れの《J.D.サリンジャー》の出版エージェントに勤めることに。しかし、思い描いていた仕事内容ではなく、自分が本当にやりたい事とのギャップに頭を悩ませていた…。
◉「特別な何かに、何者かになりたい」という意味では共感できるものがあるかと思い、鑑賞。文芸版『プラダを着た悪魔』とも称され、期待を込めていたぶん、個人的には物足りなさが残った。
◉と言うのも、海外作家の小説に精通してなかったのがハマれなかった1番の要因かもしれない。《サリンジャー》を始めとする数々の著名な作家や文学作品が出てきても、いまいちピンとこず。悔しい、自分の教養の無さを呪いたい。※まずは「ライ麦畑でつかまえて」を拝読する所存。
◉ただ、ポイントポイントで共感したり、心に響く内容があったのも事実。「何者か」になりたくて、日々奮闘している主人公に刺激を受けたし、偉人の言葉もしっかり刺さった。やはり、夢追い人の苦労や成功には、否が応でも感情移入してしまうきらいがあるみたい。そして、偉人の言葉には説得力と不思議な力があり、少しだけ自分の中の世界が広がった。ありがとう、《サリンジャー》ほか。
【以下ネタバレ含む】
「毎日詩を書きなさい」
───《J.D.サリンジャー》