Lazy

マイ・ニューヨーク・ダイアリーのLazyのレビュー・感想・評価

2.8
作家志望の女の子がニューヨークに出てきて、出版エージェントとして働きながら経験するいくつかの出来事を通して、彼女の感じ方や考え方の変遷を描写している。
女性向けの作品と思われるし、女性の内面については良く分からないのでその部分については肯定も否定もしないが、男性目線で見れば主人公のジョアンナは結構迷惑な女なのかもしれない。
何となく最後まで観てしまったが、終わってみればプラダを着た悪魔にそっくりである。こちらは自叙伝、あちらはフィクションで、あちらの方が古いとあればどちらもパクリとは言いにくいところではある。
作品の中にはジョアンナの妄想が随所に盛り込まれており、分かりにくくして内容の量増しを図っているようだ。それなりに忙しい小生はそんな妄想に付き合っている時間がないので、失礼ながら妄想シーンには早送りという技術を活用しました。
映像にはニューヨークの街並みがふんだんに使われているので、かつて何度か訪れたときの事を思い出し、とても懐かしかった。
シガニーウィーバーが良い味をだしており、個人的には「エイリアン」に登場する彼女よりもこちらの方が好感が持てる。
邦題は「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」で原題は「My Salinger Year」である。そもそもジョ,アンナの仕事は出版エージェントという決して一般的とは言えない職業であり、有名作家と電話で話したり、ファンレターに勝手に返事をしたりという、ニューヨークとはあまり関係のない行動が描かれている。この作品には元となる自叙伝があり、「サリンジャーと過ごした日々」という、そのままの意味のタイトルを冠した翻訳本も出ているようだ。それなら映画の邦題もそちらの方が良かろう。
勝手な邦題は原作者への冒涜である
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