レオン

ペルシャン・レッスン 戦場の教室のレオンのレビュー・感想・評価

3.9
高評価見逃し作品 (★平均4.1 wowow配信)
なんとも奇異な物語。 どこまで脚色されてるかは分からないが、実話が元になっている。 

この作品が、視聴者の興味をずっと持続させているのは、いつ創作語がばれるかという、ヒヤヒヤ感や緊張感を醸した演出が随所にあること。 大尉が「母親は?」との質問に、僅かにためらうシーンや、他語を同じ発音で言ってしまうシーン等、見てる方が「あっ!」と声が出そうになる♪ 

そしてキャスティングと人物描写が抜群。 ひ弱だが、機転が利く利口さと、良心を捨てない主人公を「ビスカヤート」という役者が上手く演じている。フランスのセザール賞で有望男優賞というのを受賞していて、既に20作以上出演しているようだ。

その相手役の大尉を演じる役者も、強権的で細事でキレやすいが、情けや憐憫という情緒を違和感なく演じている。
この二人の演技がお粗末なら、今作の高評価はなく、おそらくもっと低い物になっていると感じる。

他にもゴシップを噂される上官はいかにもセクハラしそうな役者だし、容姿端麗だが事務仕事も完璧に出来ない女兵士など、適材適所な人選が秀逸。

そして自身より他人の命を尊重するシーン等も、過剰な演出なく、逆にさらっとし過ぎて、そんなんでいいのかと見る者のシンパシーを上手く誘う。

おそらく多くの方の目を潤ませるであろう、供述シーンも脚本の巧さを感じる。 平均★が4以上なのも納作の作品。 記憶方法が曖昧な点が気になるのと、まあ私的にはもっと好きになれる人物が登場していたら、★4以上を付けたと思います。 ちょっと辛い目に採点ですが、オススメ♪
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