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GUNDA/グンダのasaのレビュー・感想・評価

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)
3.5

いつの、どこかもわからない場所の、ほんのわずかな動物たちの生の記録。

初めから、この子達は雇われた役者なんじゃないか、何か事前に用意されたストーリーがあるんじゃないかって思ってしまうくらい、動物たちの姿と動きの1つ1つに惹かれた。

言葉の情報は一切なくて、7割ブヒブヒ、2割コケコッコー、1割モーモー。

人間なんて知るもんかってくらいの自由でゆっくりとした彼らの時間に近づけた作品だった。
動物たちの体についてるタグから彼らが家畜で、人間に飼われてる存在だっていうのは頭の片隅にぽつりとあった気はするけど、最後にトラクターみたいなのがやってきてようやっと、「そうだこれは人間もいる世界の話だったよね」ってハッとした。
これまでは動物たちの鳴き声で溢れていたのに、子豚たちが連れていかれちゃったあとからは、人間の出す音が目立って聞こえたような。美しさだけじゃ無い世界を見せつけられた気がした。

子豚たちが雨の水を飲もうと顔を空に向けてる場面がとても綺麗だったな。
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