つかさ

砕け散るところを見せてあげるのつかさのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

清澄めっちゃいい人…

イジメ見かけて「え…」って思ってもあんな風にスッと行動に移せないよ。



途中までは青春ラブストーリーだったのに
父親こと堤真一が出てきてから一気に暗雲が垂れ込めてくる…

また清澄と玻璃がゴルフクラブで殴られるシーンが生々しい…

そこからの展開はオープニングのことがあるので想定内ではあるけど、にしてもその後よ。


「やっと2人を阻むものはなくなったのに」
「玻璃もキツい人生送ってきて、やっと人生が上向いてたのに…」
「あんな窮地を乗り切って、運命的に再会もしたのに…」

確かに玻璃をイジメから救って、立ち上がらせて、父親からも救って、一緒に暮らしました・ではストーリーとしてはありきたりだけど、でも、それでも玻璃と息子のラストシーンを見てもツラさは消えなかった…

……

観終わった直後はそんなことを思ってたけど、徐々に息子の変身ポーズを見て笑う玻璃の笑顔が後になって少し怖くなってきた。

親友なのかな?友達が言ってた「一線を越えるな」みたいな言葉もそうだし、遡ってみれば序盤に一年生の噂で「蔵本と関わるとヤバい」ってのも全部清澄の最期への布石になってる。

玻璃はそういうものを背負って生まれて来てしまって、清澄は玻璃の持ってた悪い物を全部持って行ったのかな。

玻璃にとっての「命の石(ドラクエ)」的な…


でももしそれをすべてわかっていたとしても清澄の選択は変わらない・そういうことなんだろう。

玻璃を救うために生まれてきた、ヒーローになるために生まれてきた・そんな感じなのかな。



岡崎姉妹のキャラめっちゃ好き。
あの小出し感のエグい話し方は身近にいたらイライラしちゃいそうだけど。

玻璃が父親からみんなを守るために距離を置いていたときに、清澄に対して奇声を発して立ち去ったことにショックを受けた岡崎妹もねぇ…胸が痛くなったなぁ…


中川大志くんは嫌味のない男前だし、清原果耶さんはホント良い女優さん。


でもね、高校生が2人で夜中の池に死体の入ったスーツケースを探しに行くことは無理があると思うな…
つかさ

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