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トラブル・ウィズ・ビーイング・ボーンのlpのレビュー・感想・評価

3.0
東京国際映画祭にて鑑賞。

ワールドフォーカス部門で上映されているベルリン国際映画祭の「エンカウンター部門」で受賞したSF映画。
ベルリンの受賞作ではあるけれど、「アンドロイドが出てくるSFかぁ・・・」ということで、当初はなかなか興味が湧かなかった今作。ただ、スケジュール的には鑑賞可能で、空席もかなりあったので鑑賞することに。
期待値は低めでの鑑賞でしたが、予想よりかは楽しめました!

少女型のアンドロイドを主軸とした話。
前半は「父親」と少女が生活する様子を映す。何処と無く不穏さと悲壮感が漂う空気が映画を支配しており、次第に引き込まれていく。個人的には「かなり良いのでは?」と感じつつ鑑賞していた。

後半からは少しストーリーに変化が生じるのだけど、その展開にはイマイチ嵌まらなかった。特段後半の内容に問題があった訳では無く、前半の空気の方が好きだったなぁという好みの問題に近いのだけれども。

映画全体としては、ネタバレ回避で詳細は書かないけれど、前半と後半の2つのエピソードを通じて「過去の記憶」の良い面だけを拠り所にしてしまう人間の姿を、浮き彫りにしているように感じた。この主題には納得。

当初はもっと合わない作品が来るかと思っていたので、満足度はあまり高くないですが、予想よりかは楽しめました。
気になる方はぜひ。
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