メイマーツインズ

ワインは期待と現実の味のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

ワインは期待と現実の味(2020年製作の映画)
4.0
【隠れた傑作⁉︎シリーズNo.42】

《希望を胸に夢を諦めずに生きる》

”食〟映画の旅の余韻で、この作品を。
Netflixオリジナル作品。初鑑賞。

黒人文化のヒップホップに白人文化のワインの世界が絡み合う斬新な世界観。
名作”遠い空の向こうに〟を思い起こさせる《夢への想い》。

祖父の代からの老舗バーベキュー店を営む家庭で育った黒人青年イライジャ。ワインの世界に惹かれ、最難関のマスターソムリエという道を目指すことになるが、彼には厳しい現実が待っていた…

息子に店を引き継がせたい父親、息子の最大の理解者である母親の描写が秀逸で、なんとも心に沁みる…
親の想い、子どもの想い、一方の立場に偏らずバランス良く描かれている。
ガンを再発した母親。最期まで息子の意思を尊重し、愛を注ぐ姿に胸が締め付けられる。
やはり母親は偉大な存在…

”父の恩は山よりも高く、母の愛は海よりも深い〟

夢を実現するにはそれなりの代償が伴う覚悟が必要で、試練や困難があろうとも夢を諦めず追い続けること、それ自体に人生の価値があるのだと自分は思う。人生は一度きりなのだから…

夢と現実の狭間で生きる青年の苦悩と葛藤、それを支える人々の想いを描いた作品です。