リトル・ガールのaaのネタバレレビュー・内容・結末

男の子の身体に生まれ、女の子になることを夢見ているサシャと、そんなサシャの幸せを守るために奔走する母親と家族の譲れない戦い。トランスジェンダーのドキュメンタリー。監督はこれまでにもジェンダーやセクシュアリティに焦点を当てたドキュメンタリーを作り続けている。ドキュメンタリーだと最後に調べないと分からなかった。それくらい、単純に映像として美しく、問題は勿論起きているんだが直接的には表わされていない。テーマはよくあるものだけど、思った以上に良かった。ラストに母親が語った「人は皆それぞれの役割を持っている。年齢や時期に応じて果たすべき使命が誰にでもある。サシャがここで生きているのは皆の意識を変えるため。」というのがめちゃくちゃ良かった。強いし、悲劇のヒロインにならずに俯瞰出来ている母親はとても心強い。サシャも周りも、これからまだまだ辛いことは起きるだろうが、一番身近な親、また医者や何人かの友達等、既に理解者で味方がいてくれていて、本人達も精神的に強いのがよくわかるので、他人事だと思っている訳ではないがきっと大丈夫だと思った。